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【必見!】二級機械保全技能士(機械系作業)の実技の勉強方法を書くよ

※この記事は、2級の機械系作業の実技試験対策です。

 

目次:

【はじめに】

【実技の出題傾向】

【使用テキスト、問題集】

―実技の攻略(勉強方法)―

【軸受の選定】

【軸受損傷】

【歯車損傷】

【軸の寸法】

【排気ファン装置の振動】

【部品の破断図】

【油圧】

【空気圧】

【密封装置】

【バルブ】

【キーおよびピン】

―終わりに―

【合格への心得】

 

 

【はじめに】

機械保全技能士は公式サイトに過去問があります。

しかし、公開しているのは問題文のみの問題用紙で、肝心の資料が非公開なのです。

 

これでは問題が解けない上に、採点は減点方式であり、各問題につきどれだけ減点されるか公開されていません。

その絶望的な条件でも、問題文のみの問題用紙と紹介するテキストを用いれば、だいたい傾向が掴めます。

 

実技の出題課題の潤滑油、表面荒さに関しては取り扱いませんので、ご了承ください。

 

 

【実技の出題傾向】

2018年~2021年までの4回分の出題傾向

・軸受損傷(4回)

・歯車損傷(4回)

・部品の破断図(4回)

・密封装置(4回)

・弁(バルブ)(4回)

・軸受の選定(3回)

・油圧回路図(3回)

・空気圧回路図(3回)

・軸の寸法(3回)

・キーおよびピン(1回)

・潤滑油(0回)

・排気ファン装置の振動(0回)

・表面粗さ(0回)

 

 

【使用する参考書】

2021年度版機械保全の徹底攻略[機械系・実技]

日本能率協会マネジメントセンター

 

*絶対に買いましょう。受験する年度に適用のものを買いましょう。

 

上記の参考書のポイント.

・模擬問題が本番の類似問題がある

・類似問題の解説が充実

 

 

―実技の攻略(勉強方法)―

2021年度版機械保全の徹底攻略[機械系・実技]を基準とした勉強方法を紹介します。

 

【軸受の選定】

《重点的に読む箇所》

前半の黒白のページ

・軸受の呼び番号(形式記号、寸法記号、内径記号、補助記号)

・各種転がり軸受の簡略図示方法

・軸受まわりの密封装置

ここを読まないと、模擬問題の解説を読んでもわかりにくいです。

 

模擬問題のページ

・解説

・実物の転がり軸受を半分にした写真

 

軸受の呼び番号と簡略図を暗記するのは必須です。

でないと、まったく解けません。

 

黒白のページを1通り読みましたら、模擬問題をやってみましょう。

<部品名称><部品写真>が問われます。

ちなみに、本番は実物の転がり軸受を半分にした写真で出題されますので、そちらも覚えておきましょう。

 

<軸受概要>は1級の問題です。

 

 

【軸受損傷】

《重点的に読む箇所》

模擬問題のページ

・軸受損傷の解説の一覧表(カラー)

 

カラーページの軸受損傷の解説の一覧表で、<名称><原因><対応処置>をひたすら暗記しましょう。

前半の黒白のページは補足くらいで大丈夫だと思います。

 

当日の資料はかなりアップされた写真で、参考書とは異なった写真でした。

2021年度はフレーキングと電食が出題されました。

 

 

【歯車損傷】

《重点的に読む箇所》

模擬問題のページ

・歯車損傷の一覧表(カラー)

 

カラーページの歯車損傷の解説の一覧表で、<名称><現象・原因><対応処置>をひたすら暗記しましょう。

前半の黒白のページにしか記載されていない損傷もあるので、一通り読んでおくことをおすすめします。

 

2021年度はスポーリング、ピッチング(初期)が出題されました。

 

 

【軸の寸法】

《重点的に読む箇所》

前半の黒白のページ

・マイクロメーターの読み方

 

模擬問題のページ

・実技試験での対応処置の目安

 

軸の寸法では<測定値><処置>が問われます。

アナログのマイクロメーターの読み方を絶対にマスターしましょう。

前提条件は絶対に読んで解いてください。

 

対応処置も覚えましょう。

ただし、実際の現場でのものではなく、実技試験対策のものとしてください。

+20μm未満 ペーパー研磨

+20μm~0.5mm 研削盤加工

+0.5mm超 旋盤加工

-0.3mm以下 硬質クロムメッキ

-0.3mm超 溶射・肉盛り加工

 

2021年度は測定値がプラス側、マイナス側の両方とも出題されました。

 

 

【排気ファン装置の振動】

問題のデータがないため、模擬問題から予想して書きます。

私が解いた感想は、資料の読み取り問題で、覚えることは多くないと思いました。

<排気ファン装置図の異常部位>と<不具合>が問われると思います。

 

解き方は、異常部位は振動測定結果表の測定方向、速度、加速度の初期値と計測値を比べて、測定個所と不具合を特定します。

初期値よりも測定値の方が明らかに大きい値のものが不具合の部位であります。

下に速度と加速度が大きい場合の不具合をまとめておきます。

 

  • 速度が大きい場合

H(水平方向):アンバランス

(HとVがAより高いのもアンバランス)

V(上下方向):ボルトのゆるみ、ガタ

A(軸方向):ミスアライメント

 

  • 加速度が大きい場合

・転がり軸受

・歯車

 

  • 速度と加速度が共に大きい場合

・モーターの電気的異常

 

このくらい覚えておけば、だいたい解けるのではないかと思います。

 

 

【部品の破断図】

《重点的に読む箇所》

前半の黒白のページ

・破断図の写真(黒白)

・(余力があれば)各種の破断図の説明

 

模擬問題のページ

・問題の写真、選択肢の文章、解説

 

以下の破壊の<名称><特徴>を写真から判断できるようにしましょう。

・静的破壊:次第に増加する荷重による破断

・衝撃破壊:激しい荷重による破断

・クリープ破壊:一定の荷重かつ高温の部材による破断

・応力腐食割れ(SCC):腐食性液体または気体が影響する力学的破壊

 

<特徴>に関してはもう少し詳しく覚えとくと、さらに解きやすくなります。

例えば、疲労破壊は

・形状が急変している部分に発生しやすい

・マクロ的に見ると貝がら模様のビーチマークがある

・ミクロ的に見ると縞模様のストライエーションがあり、負荷応力の大きさの推定ができる

といった具合である。

 

ちなみに、静的破壊は延性破壊または脆性破壊として出題される可能性があります。

・延性破壊:破断部にマクロ的に伸びや変形がある破壊

・脆性破壊:破断部近くにほとんど塑性変形を伴わない破壊

 

軸の曲げ疲労の破断図模式図に関しては、過去問を見ると1級の問題のようです。

 

2021年度は疲労破壊、応力腐食割れ、静的破壊が出題されました。

 

 

【油圧】

《重点的に読む箇所》

前半の黒白のページ

・各種油圧機器の説明、断面図

・JIS油圧用図記号

 

模擬問題のページ

・問題の機能の選択肢と名称を一致させる

・JIS油圧用図記号

・解説文

 

私が受験した2021年度は出題されなかったので、問題で使用される油圧回路図がどう出題されるのかまでは申し訳ありませんがわかりません。

過去問を見ると、油圧機器の<名称><油圧用図記号><機能>が問われていることがわかりました。

 

模擬問題を見ると、油圧回路図は油圧機器の断面図で示される可能性が高いので、断面図も覚えておくことをおすすめします。

 

 

【空気圧

《重点的に読む箇所》

黒白のページ

・[図]空気圧システムの構造

・[図]空気圧回路図(JIS記号)

・各種空気圧機器(エアフィルタ、レギュレータ、ルブリケータ、空気圧モーター、消音器)

・[表]各種の空気圧機器のトラブル現象と原因・対策

 

模擬問題のページ

・模擬問題の出題内容(名称、機器構造図)

 

空気圧機器の<名称><構造図>が問われます。

空気圧機器のトラブルは事象に対しての<原因><対策>が問われます。

 

空気圧のシステムの構造のどこに何があるのかを暗記しましょう。

空気圧機器は名称と構造図をセットで覚えましょう。

 

黒白のページに表でまとめられている各種の空気圧機器のトラブル現象と原因・対策は暗記しましょう。

特に現象と主な原因をセットで覚えましょう

対策は、主な原因の裏返しなので、反対のことをしている選択肢を選べばよいです。

 

2021年度は

名称と構造図を問う問題:エアシリンダあたりが出題されました。

空気圧機器のトラブル:速度制御弁が出題されました。

 

 

【密封装置】

《重点的に読む箇所》

模擬問題のページ

・問題と解説にある写真、名称、用途

 

密封装置は写真を見て<名称><用途>を解答します。

 

模擬問題のカラーページのみの暗記で対応ができます。

前半の黒白のページはOリングとバックアップリングの説明はよく書かれています。

あとはざっくりしか書かれていないため、模擬問題の選択肢の<用途>を覚えた方が良いです。

 

2021年度はLパッキン、メカニカルシール、ガスケット、グランドパッキンが出題されました。

 

 

【バルブ】

《重点的に読む箇所》

模擬問題の解説のページ

・解説にある名称、特徴、写真

・配管概略図の問題、解説

・腐食に関する用語集

 

バルブでは、以下のことが問われます。(2021年度)

設問1.弁(バルブ)写真の<名称>

設問2.故障個所指示写真に示す部位の<現象><原因>

設問3.配管概略図での事象の発生個所を<配管概略図>から選択

 

設問1は問題と解説の写真を見て、名称を一致できればOKです。

設問2は故障個所に関しての不具合の想像を働かせながら解くと、わかるようになっていきます。

 

設問3は減肉(エロージョン)や腐食(コロージョン)、キャビテーションなどが起こる原因を探る問題となっています。

わからなかったら、即座に解説を読んで覚えましょう。

また、配管概略図の配管外観と仕様を読み、腐食の用語集と照らし合わせて事象が起こりそうな箇所をチェックしておくと、より解きやすくなると思われます。

 

例えば、

配管概略図の②配管の継目が炭素鋼とオーステナイトステンレス鋼と連結している。

異種金属が接触しているから、電池作用腐食が起きる可能性がある。

 

私の時は模擬問題と全く同じ個所の問題が出題されました。

 

2021年度は以下の出題がありました。

設問1.仕切弁

設問3.<事象1>レジューサ、<事象2>キャビテーション

 

設問2はメモ不足で申し訳ないですが、忘れました。

 

 

【キーおよびピン】

《重点的に読む箇所》

模擬問題のページ

・問題と解説の写真、名称、特徴・用途

 

キーおよびピンは<名称>、<特徴・用途>が問われる感じです。

解説やその後ろにキーとピンの写真と特徴・用途がまとめられていますので、それらを暗記すれば問題ないと思われます。

模擬問題はすべて解けるようにしておきましょう。

 

2021年度は出題されませんでした。

 

 

―終わりに―

 

【合格への心得】

・機械保全の徹底攻略[機械系・実技]を買って学習しましょう。

 

・模擬問題で問われている資料だけでなく、問われていない箇所も選択肢から選べるようにしましょう。

 

・特徴や用途の説明は、模擬問題の選択肢を優先して覚えましょう。

 

・大きな設問ごとに10分で解けるようにしましょう。

 

・ひねった問題は出題されないので、落ち着いて解きましょう。